職名
上は将軍直属の大老・老中・若年寄・京都所司代・大阪城代から各同心等まで約千種の職種があった。
職種は大きくは老中などの要職、側用人などの将軍近侍の職、それ以外の文官(役方)、大番頭などの武官(番方)に分類できる。
詰所
役人の執務室には、用部屋・詰所・奉行所があった。用部屋は、大老・老中・若年寄の執務室をいい、奉行所は、寺社奉行・町奉行・勘定奉行の役所をいい、その他の役人の執務場所を詰所といった。
詰所は「○○之間」を仕切ったもので、つまり複数の役人が同じ部屋に同居していた。また、常に仕事があるわけではない、ただ詰めているだけの役人も大勢いた。だから「詰所」という・・・?
官位
幕府の役人を身分で区分すると布衣以上、御目見以上、御目見以下の3つに分けることができる。布衣というのは、本来は無地の狩衣のことだが六位相当身分の代名詞である。六位ではなく六位相当というのは幕府の叙任には五位より下がないからである。
また、表に出てくる諸大夫というのは従五位無官ということである。
御目見以上とは将軍に拝謁がかなうということである。
なお、幕府の役人のうち、大老・老中・京都所司代・側用人・大阪城代・寺社奉行・奏者番・若年寄・大阪定番は大名が就く職である。
職禄
役職を果たすために支給される禄をいい、その役にある間だけ支給される。
原則として、家禄(勲功に対し、与えられているもので子孫に受け継がれる。)とは別に支給されていたが、八代将軍吉宗の時に、家禄で足りない部分(足高)だけ支給されることになった。例えば、勘定奉行を二千五百石と定め、二千石の者が勘定奉行になったら、五百石だけ与えるということである。
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