将軍の一日
 
 朝

 6時頃起床
 小姓が寝所に入り、将軍の起床を確かめ「もう〜」と大声を出す
 御小納戸役の世話でうがい、歯磨き、洗顔
 裃を着け奥へ行き、御小座敷で御台所の挨拶を受け御位牌所で先祖の位牌を拝する
 大奥の御目見得以上の女中を謁見
 
 
8時頃朝食
 朝食を取りながら、小姓が髪結い
 メニューは、一の膳が飯と汁、二の膳が吸物と焼き魚など
 食後は、6人の医者で健康診断(脈、舌、腹等)
 自由時間(御小納戸相手に武術の鍛錬、書画・謡・舞等)
 10時頃から、御休息の間の下段で執務(通常は2〜3時間)

 昼

 12時に昼食
 昼食の内容は、朝食と同程度の内容
 決裁は老中からの伺い文書を御側取次2〜3人に読ませる
 決裁を了したものは「伺之通りたるべく候」の紙片をはさむ
 案件がたくさんあれば同時に読ませることもあったという
 執務終了後は楓の間で休息、書き物等

 夜

 夕方になると入浴
 6時頃夕食
 大奥に入る場合は着流しでいく
 中奥で寝る場合は夕食後、小姓を相手として囲碁・将棋などに興じる
 酒は個人差があるが飲む場合でも少量、小姓が酒の相手をすることはなく、あっても杯を頂戴する程度
 10時頃就寝
 南枕の布団の横には火事装束、着替え、枕数個が用意されている
 枕は便所に行く都度、替える
 小姓が東の隅に寝る

 * 上記は、標準的なものであって、個人差や政務の繁閑により異なる場合がある。